横須賀の海辺つり公園やうみかぜ公園へ通っていると、ある時期になると突然タチウオが釣れ始め、逆に急激に釣果が落ちるタイミングもあります。
私は関西時代からタチウオの電気ウキ釣りを続けていますが、横須賀へ来てからは「東京湾タチウオの回遊ルート」が釣果に大きく影響していると感じています。
この記事では、実際の釣果情報や東京湾周辺海底の地形をもとに東京湾タチウオの回遊ルートと横須賀でのシーズンインの時期について考察してみたいと思います。
回遊ルートやシーズンインのメカニズムを理解することで、『いつ、どのタイミングで横須賀へ釣行すべきか』のベストな時期が見えてきます。
※本記事の回遊ルートは筆者自身の釣行経験や釣果傾向をもとにした予想です。
関西と東京湾で感じるタチウオの違い
私は2023年まで大阪へ単身赴任しており、和歌山マリーナシティや貝塚人工島、アジュール舞子など関西各地でタチウオの電気ウキ釣りを楽しんでいました。その後、埼玉へ戻ってからは横須賀の海辺つり公園やうみかぜ公園へ通うようになりました。
同じタチウオ釣りではありますが、関西と東京湾では釣れ方に大きな違いを感じています。関西では魚影が濃く1回の釣行で20〜30匹以上釣れることも珍しくなく、私自身も後輩と二人で40匹以上釣った経験があります。一方横須賀では釣果は1〜5匹程度ですが、F3以上の良型が多くドラゴンサイズも期待できます。
またタチウオが接岸するタイミングにも違いがあり、横須賀では「今日はいる」「今日は全くいない」がはっきりしており、回遊してくる群れの規模やルートが異なるように感じます。こうした経験から東京湾のタチウオには独自の回遊ルートがあり、そのルート上に海辺つり公園やうみかぜ公園が位置しているのではないかと考えるようになりました。
👉 合わせて読みたい:和歌山と横須賀のタチウオを比較する|「数」の和歌山vs「サイズ」の横須賀
東京湾と大阪湾のタチウオ回遊ルートを比較する
出典:Fam Fishing大阪湾では研究資料をもとにタチウオの回遊ルートがある程度解明されています。冬は紀伊水道沖で越冬し、春から初夏にかけて明石海峡(赤色ライン)・紀淡海峡(青色ライン)の2ルートで大阪湾に進入、秋に湾内全域に広がり、冬にまた紀伊水道へ帰っていくという明確な季節サイクルがあります。
一方、東京湾のタチウオは大規模な回遊をせず限定された海で季節移動をするとされており、大阪湾のような長距離回遊とは少し性格が異なるようです。
東京湾タチウオの生態と産卵

産卵場と湾内への輸送
東京湾のタチウオの産卵場は湾口の海底谷(かいていこく)周辺と推定されています。そこで生まれた卵や仔稚魚(しちぎょ)は潮の流れに乗って湾内へ輸送され、成長したタチウオは湾内で分布を広げていきます。
この仕組みを押さえると、湾口に近い横須賀側の海辺つり公園が「東京湾タチウオの回遊の入り口」として機能しやすい理由が自然と説明できます。
冬から夏秋への分布の変化
東京湾のタチウオは季節によって分布が大きく変わります。
| 季節 | 分布場所 |
|---|---|
| 冬 | 湾口部の深場(水深100〜400m)に集中 |
| 初夏〜秋 | 湾内の広い範囲に広がる |
この**「湾口深場 → 湾内広域」**という分布の動きが、横須賀側でシーズン初めに釣れ始める背景と考えられます。
卵の出現量と翌年の釣果の関係
東京湾では卵の出現量と翌年の漁獲量に相関がみられることが知られています。ある年に湾口で多くの卵が採集されれば翌年は湾内でのタチウオが多くなりやすく、シーズン初動が早まったり釣果が伸びる傾向があります。「今年はなぜか例年より釣れている」「今年は渋い」という感覚的な印象も、実はこうした生態的な背景と関係しているのかもしれません。
(参考文献)
・東京湾におけるタチウオの有効利用に向けた検討(分類番号R04-9C-32-03)
・令和2(2020)年度 資源評価調査報告書
私が考える東京湾タチウオ回遊ルート

調べた情報をもとに東京湾のタチウオ回遊を季節ごとにまとめます。
夏(6月〜8月):横須賀・湾口エリアから始まる
盛夏に横須賀から富津沖の水深10m台の浅タナで突如釣れ始めます。横須賀エリアは東京湾の中でも最もタチウオが早く釣れ始めるエリアで、陸っぱりでも6月頃からシーズンが始まります。
秋(9月〜11月):湾奥へ北上する
水温低下とともに群れが北上し、川崎・横浜・内房エリアは10月頃から12月にかけて本格化する傾向があります。大阪湾と同様に湾奥ほど釣れ始めるのが遅くなるパターンです。
冬(12月〜1月):深場へ落ちる
水温低下とともにタチウオは深場に落ちていきます。年明けの久里浜沖水深100m超で釣期が終わるほどで、陸っぱりからは釣りにくくなります。
近年の変化|東京湾タチウオが周年釣れるようになった理由
近年では温暖化の影響からか、カタクチイワシやサッパなどを追って真冬を含めて周年タチウオが狙えるようになってきたといいます。
特に観音崎〜走水〜猿島エリアには通年タチウオが集まってくる状況に変わってきています。横須賀に近いこのエリアは陸っぱりからも狙いやすい好ポイントが点在しています。
また近年は冬場にも湾奥の港湾内や水深20m以浅の浅場に現れることが増えており、海辺つり公園のような足元から水深がある釣り場では冬場でもタチウオが回遊してくる可能性が高まっています。
海辺つり公園が「最初に釣れ始める」理由
東京湾の流れを受けやすい立地

海辺つり公園は東京湾に面し潮通しがよく、猿島側からの回遊や東京湾内の魚の動きが入りやすい立地です。産卵場が湾口部に近いからこそ湾口の流れを受けやすい場所が回遊の初動を拾いやすくなります。
参考文献:2.東京湾及びその流域の概要
足元から水深があるから
海辺つり公園デッキ断面図海辺つり公園は岸からすぐに水深があるため、回遊魚が岸近くまで寄ってきたときに釣り人の届く範囲に滞在しやすいという利点があります。
ベイトが寄りやすい環境
イワシ・アジ・サバなどのベイトが寄りやすい環境が整っているため、タチウオの回遊を誘引しやすくなっています。実際に私の釣行でも夕マヅメにカタクチイワシが大量に釣れている日にタチウオが回遊してくるケースが多い印象です。
👉 実際に常連の釣り人からも「岸から40〜50m先のかけ上がりにベイトが居着いている」という情報を得ています。詳しくは[2026年6月6日の釣行記事]をご覧ください。
東京湾タチウオの回遊|横須賀から湾奥へ広がる季節移動のイメージ
現時点での私なりの東京湾タチウオ季節移動イメージです:
| 時期 | 主な釣れるエリア |
|---|---|
| 6月〜7月 | 横須賀・走水・観音崎沖 |
| 8月〜9月 | 横須賀〜横浜・福浦岸壁 |
| 10月〜11月 | 横浜・川崎・内房エリアまで拡大 |
| 12月以降 | 深場へ落ちて陸っぱりは厳しくなる |
まとめ|横須賀はタチウオシーズンが最も早く始まる東京湾の玄関口
横須賀・海辺つり公園がシーズン初めにタチウオが釣れやすい理由を整理するとこのようになります。
| No | 理由 |
|---|---|
| ① | 産卵場が湾口付近にあり仔稚魚が湾内に輸送される入り口に近い |
| ② | 冬は湾口深場に集中するタチウオが初夏から湾内に広がる流れの最初を受けやすい |
| ③ | 近年は冬場でも浅場にタチウオが現れる傾向が強まっている |
| ④ | 潮通しがよく足元から水深があるためタチウオが滞在しやすい |
| ⑤ | ベイトが寄りやすい環境でタチウオの回遊を誘引しやすい |
大阪湾ほど詳細な研究資料はありませんが、東京湾のタチウオも横須賀を起点に湾奥へと広がる季節移動のパターンがあることがわかります。私は4・5月はタチウオが釣れる確率が低いと分かっていても待ちきれずに横須賀に足を運んでしまいますが😊、その理由も今回の考察で少し説明がつくような気がします。
2026年シーズンも横須賀海辺釣り公園から電気ウキでタチウオを追いかけます!同じポイントで釣りをされている方、ぜひ情報交換しましょう。
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